庄野真代(歌手)

実は私、いま女子大生をやっていて、法政大学の人間環境学部で、地球環境について学んでいます。

そもそも私が環境問題に関心を持つようになったのは、2年間世界各地を旅したことがきっかけでした。いろんな地球の顔をみたり、いろんな人たちの気持ちとかに触れたりして、地球ってかけがえのないものなんだなあと感じることが多かったんですね。いまから20年ほど前の日本では、まだ環境の問題って、それほど話題になることはありませんでした。でも、私自身は旅の体験を通して、そんなことを強く思うようになりました。

こうして日本に帰ってきてから、環境系のイベントに参加するようになったのですが、そのとき、ふっと気づいたんです。私が伝えることができるのは、自分が体験したことや聞いたこと、そして生活人として日頃感じている理想だけだと。体験や理想だけじゃなくて、そこにもっと確かな知識と情報がほしい。そういう気持ちが高まって、大学で勉強しようと決心しました。

それにしても、地球の環境を守っていくことって、つきつめて考えていくと、とても難しくて大きな問題ですよね。だけど、「自分には何もできないかも知れない」とすぐに諦めてしまうのではなく、「自分なりにできることはないか」と考えることは、とても大切なことです。「できないかも知れない」と「できるかも知れない」は、どちらも「可能性がある」という点ではイコールで、「できる」ということです。だから諦めずに、自分なりに行動していくことが重要だと私は思っています。

去年、東京の杉並区で「わがまちクリーン大作戦」というキャンペーンが行われました。杉並区民である私も、『青春のかけら』という歌をつくって参加しました。

私たちの毎日の暮らしは平凡だけど、自分の歩んできた道には、いくつもいくつも輝く瞬間や出来事があって、その輝かしい“青春のかけら”が心の糧となっています。

ごみもまた最初からごみではなかったはずで、それぞれ役割を終えるまでは私たちの生活に欠かせない輝く存在だった。あき缶なんて、まさにそうですよね。私たちの“青春のかけら”である、あき缶をポイ捨てしてしまうのではなく、リサイクルして活かしていく。私たちの最も身近な環境問題である、ごみの問題って、“青春のかけら”という意味合いにとても近いじゃないかなあ。そう感じて、まち美化のキャンペーンソングをつくりました。

『青春のかけら』を聴いてくれた人たちが、環境問題に自分のできるかたちで、自分なりに参加するんだという意識を持ってもらえるといいな。そして、私の歌を一緒に口ずさんでもらえたら、もっといいなと思っています。(談)