木場弘子(キャスター)

環境問題については、TBS時代に経験した印象深い出来事があります。

秋山豊寛さんが宇宙飛行士として飛び立って、衛星からの中継映像が送られてきた時のことです。宇宙から見る地球はすごくきれいなんだろうなと想像していたのに、実際に映し出された地球の映像は、緑の部分より茶色い地はだが目立っていたんです。こうなったのも、人間があまりにも地球の環境のことを考えずに生活しているせいなんだと、大きなショックを感じました。

その後の10年余り、私にとっても、結婚、出産と、変化の大きい時期を過ごしてきました。我が家でも、ゴミを分別して捨てられるように、それぞれのボックスを設置していますが、捨てられたゴミが、その後どうなるかについて、この地球に住む皆がきちんと考えたり、行動を起こしていかなければならないですね。

小学校一年生の息子も、小さい時からゴミは分別するものだということはわかっているようですが、「なぜ分別するのか」ということにも興味を持ってほしいです。

今、小さな子どもでも、ゴミの中にはリサイクルできるものがあるということを知っているんです。例えばスチール缶はリサイクルできるものだから資源ゴミの回収日に出す。そこまではわかっていても、「どうしてリサイクルしなければいけないのか」ということまで教えてあげないと、単なる知識だけに終わってしまいますよね。

知識だけでなく、行動を起こすために「なぜ」の部分の動機付けをしてあげること。子どもでも、見て感じて「なぜ」が理解できれば、その行動が意味の深いものになると思います。

仕事で全国各地を訪れる機会が多いですが、やはり観光地など、どこもゴミのポイ捨てに悩まされているようです。先日、体験学習としてカヌーを教えている先生に伺った話ですが、ゴミの多さで悩まされている川ほどポイ捨てが多く、四国の四万十川など、きれいな川にはゴミを捨てていく人は少ないそうです。

「ほかにも捨てている人がいるから自分ひとりくらい」という意識を変えていかないと、いつまでたっても解消できない問題です。家族で余暇を楽しむということは大事だと思いますが、観光地も自分たちが住んでいる地域も、みんなの共有物であることを忘れてはならないですね。

昨年から浦安市の教育委員をしていますが、環境問題なども含めて、子どもたちへの「教育」という視点で考えると、単に「教える」ということだけでなく、「育む」ということを深く考えてしまいます。

繰り返しになってしまいますが、リサイクルについても、押し付けるだけでは「教えた」で終わってしまいます。リサイクルすることで限りある資源を少しでも減らさずに生活でき、環境への負担も軽減できるということまで理解させてあげて、できれば何らかの形で経験できれば、それが子どもたちを「育む」ことまでつながるんではないでしょうか。(談)