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「STEEL CAN AGE」Vol.8 浅井愼平号

STEEL CAN HISTORY

Vol.8 浅井愼平号
2002年9月発行

■材料技術の挑戦(1)

キャッチアップを経て日本の独自技術が開花

長年の間、一見して何の変化もないように見えるスチール缶には、絶え間なくさまざまな技術開発の成果が活かされ、その品質は着実に向上している。
スチール缶の改良・改善は製缶技術の進歩だけでなく、鉄鋼メーカーにおける原板(鋼板)製造やめっき法など、材料分野の技術革新なくして実現できない。
そこで今号から3回にわたり、スチール缶の高品質化を支える材料技術にスポットを当てて、開発のエポックメイクや最先端の技術をご紹介する。第1回目は、欧米から技術導入したノウハウを昇華させて、独自技術を確立した日本の材料開発の歴史を簡単に振り返ってみよう。

原板の製造法とめっき法が
 スチール缶材料のキーテクノロジー
軽くて強く、クリーンなスチール缶。この薄い板をつくるために、日本の鉄鋼メーカーは長年たゆみない技術開発に挑み、今日の高品質なスチール缶材料をつくり上げてきた。

錫めっきを施した鋼板、「ブリキ(錫めっき鋼板)」が缶用材料として使われ始めたのは19世紀初頭。その後、食品保存の手段としてヨーロッパを中心に普及してきた。

日本では1877年、北海道で缶詰生産が始まったが、当時、缶の材料は全て輸入に頼っていた。本格的なブリキ製造が始まったのは、1923年(大正12年)、官営八幡製鐵所において、ドイツ人技師の指導のもと国産ブリキ製造に成功してからである。それ以降80年にわたって日本における缶用材料の開発史が刻まれてきた。

1.昭和初期の熱間重ね圧延作業
1.昭和初期の熱間重ね圧延作業
缶用材料開発の幕開けとなった1920年代当時の原板のつくり方は「プルオーバー式」という、いまでは全く姿を消した製造法だ(写真1)。
シートバーと呼ばれる材料を加熱炉に入れて加熱した後、2枚重ねてロールで圧延し、さらにヤットコという道具を使って半分に折り畳み4枚重ねて圧延して徐々に薄くしていく工程を繰り返し、最後に所定の寸法に切って1枚ずつ剥ぎ取る。

2.昭和初期の熱漬ブリキの製造
2.昭和初期の熱漬ブリキの製造
一方、めっき法は“どぶ漬け”と呼ばれる「熱漬法」。
溶けた錫が入った槽に板を浸してめっきを付け、腐食を防ぐ方法である(写真2)。当時のブリキ製造は、全て人力による高温下の作業であり、特に夏場の工場内の環境は非常に過酷で、裸に高下駄といったスタイルで作業が行われていた。

以後、缶用材料の技術開発史は、原板の「製造技術」における板厚精度の向上や省力・省工程化と、「めっき技術」における低コスト・高品質化への挑戦の軌跡と言える。

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