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「STEEL CAN AGE」Vol.13 梅沢由香里号

STEEL CAN HISTORY

Vol.13 梅沢由香里号
2005年2月発行

■ 安心缶への挑戦
〜レトルト殺菌技術

缶詰製造の原理が発明されてから、約200年。容器詰め食品の登場とともに必要とされたのは、食品の腐敗を防ぐ「殺菌」技術だ。現在、先人達の知恵と努力によって生み出された殺菌技術をベースにさまざまな殺菌方法が考案され、美味しさと安全性が追求されている。そこで今号では、容器詰め食品の創成期を振り返りながら、「スチール缶は安心缶」の秘密を探るため、スチール缶の中で最も多いコーヒー缶に用いられるレトルト(※) の殺菌技術を代表例としてご紹介する。
※レトルトとは、缶などに密封した飲料または袋詰めなどにした食品を加圧・加熱・殺菌する装置を意味する。
缶詰の登場とともに必要とされた「殺菌技術」 1804年、ナポレオン帝政時代にニコラ・アペールが缶詰製造の原理を発明した。これをイギリスのピーター・デュラントがブリキ缶に応用していわゆる“缶詰”が登場する(写真1)。しかし、当時は殺菌技術が未熟で、腐敗事故などが多発していた。

写真1 1861年フランスのルイ・パスツールが発酵や変敗(注1)原因微生物の存在を発見した後、腐敗事故の原因となる耐熱性細菌と変敗の研究などが進んだ。 その後「加熱殺菌理論」が構築され、缶詰の原理発明からおよそ半世紀以上経った1874年、アメリカのA.K.シュライバーが水蒸気利用の“オートクレーブ”を発明し、100℃以上の安定した殺菌が可能になった。現在、殺菌方法の技術的な進展はあるが、殺菌の考え方の基礎は当時と大きく変わっていない。また、1890年には巻締技術の開発で缶詰の安全性が密封面から信頼を得てきた。これにより缶詰法の原理「脱気・密封と殺菌」が確立された。

加熱殺菌を行った食品は常温でも長期保存が可能で、特に缶詰は遮光性、密封性、熱伝達が良く剛性があり、巻締技術により高速生産性も向上し、一般家庭にまで広く普及した。その後日本では、ミルクコーヒーやお茶類を代表とした飲料缶が全盛期を迎え、一般食品の殺菌技術を応用した技術が適用されている。
(注1)微生物により食品が腐敗したり、色や味、香り、形などが変化すること。

なぜ加熱殺菌は必要か スチール缶リサイクル協会のポスターなぜ加熱殺菌が必要なのかー。これは、健康危害を及ぼす病原微生物の生育を防止するためで、特に強力な毒性を持つボツリヌス菌を対象としている。日本の食品衛生法(昭和52年厚生省告示17号)では『pHが4.6を越え、かつ水分活性が0.94を越える容器包装詰加圧加熱殺菌食品にあっては、中心部の温度を120℃4分間加熱する方法、またはこれと同等以上の効力を有する方法で殺菌しなければならない』と定められている。これに対し、pHおよび水分活性が上記数値未満の食品では細菌は増殖しにくく、対象となる微生物はかびや酵母となり100℃以下の低温殺菌がなされる。

しかし最近は飲料の販売流通も変化し、冬場のお茶やコーヒーはホット販売が主流で、その温かい温度を生育環境とする細菌も存在するため、食品衛生法に定められた以上の殺菌を必要とする場合が出てきた。また、加熱工程は、風味などに与える影響も大きく、美味しさと安全性を求めて各メーカーが努力している。
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