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「STEEL CAN AGE」Vol.14 米村でんじろう号

MAIN REPORT

Vol.14 米村でんじろう号
2005年7月発行

文明の礎「鉄鋼業」

ー社会発展を支える鉄、進化する製鉄所 -

鉄は食料・飲料缶、家庭用品から電気機器、産業機械、自動車、船舶、建築物など、私たちの社会生活のあらゆる場面で利用されている。特に土木、建築、造船、自動車などの基幹産業は“鉄”抜きには語れない。明治維新後、鉄の生産量は国力の象徴とされ、日本が近代国家の仲間入りを果たせたのも、鉄の増産を国策の柱としてきたからに他ならない。そして現在でも鉄は、技術開発により、さまざまな性能を発現させることで、経済性などのメリットを活かした新たな用途を開拓し続けている。
今号では、近代文明史における鉄の重要性と、時代の変遷とともに進化を遂げた鉄の機能と製鉄所の懐の深さを紹介し、1本のスチール缶に秘められた“付加価値”を再認識したい。

“近代”をもたらした鉄鋼業の誕生 天然資源である鉄鉱石からさまざまな工業製品(鉄鋼製品)を生み出すー。鉄鋼業の近代化の始まりとなった近代高炉の原型は、14世紀から15世紀にかけてドイツ・ライン河の支流で誕生したと言われる。

木炭で鉄鉱石を燃焼し鉄を取り出すこの「高炉法」は、16世紀にイギリスに渡り、産業革命における綿織物業の機械化をはじめとする鉄需要に応えた。「紡ぐ」と「織る」という綿織の工程が、それぞれ改良・発明を経て相互に刺激し合い、機械化を急速に進めながら他の産業の機械化を促し、産業構造の変革をもたらした。

写真1:高炉 しかし、鉄の生産量の増大とともに木炭使用量が増加し、鬱蒼としていたイギリスの森林の約半分が消えた。そこで1709年には、木炭の替わりにコークス(石炭)を使った現在の「シャフト炉(※1)」(写真1)での生産が始まり、その後、蒸気式送風機などが開発され、鉄の大量生産を可能にした。蒸気機関と並びイギリス産業革命の原動力となった高炉法は、生産性や燃料使用の効率性の点で優れることから、現在までの300年間にわたり製鉄技術の基盤となっている。

19世紀後半には、鉄道の発達や高層建築の増加、武器の改良などでさらに鉄の需要は高まった。また19世紀初めにガス灯が発明され、ガスの供給会社がロンドンに設立(1812年)されると、各都市に膨大なガス管需要が発生した。ガス供給用の本管は、鋳型に溶鉄を流し込んで作る鋳鉄管で、分配用の小径管は、主に銃身と同じ短い錬鉄(半溶融した鉄を鍛錬したもの)管が使われた。

生産性と品質の面から製鉄技術の改良も進み、1856年には、砲身用の材料開発をきっかけに、高炉で製造された銑鉄の炭素や不純物を徹底的に減らし、粘りのある強靭な「鋼(炭素が少ない鉄)」を作る「溶鋼法(転炉法)」が考案された。現在、日常生活で私たちが利用している鉄製品は、この“鋼”で作られている。

20世紀になると、技術開発は加速し、連続鋳造法などの新技術の登場によって、鉄鋼業は一大産業へと成熟し、「鋼の時代」を迎える。特にアメリカでは、鉄鋼王アンドリュー・カーネギーなどによって設備は機械化・大型化され、それを支える周辺技術も発達し、近代製鉄は総合的システムとして完成した。

[ 注釈 ]
※1:
原料や燃料などの装入物を炉上から入れて、炉下部から銑鉄、スラグを排出する竪型炉(▲戻る


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