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「STEEL CAN AGE」Vol.23 田中律子

Vol.23 田中律子号
2010年2月発行

今やらないと手遅れになってしまう。
子どもたちが遊べる海を残すために、
できることから始めましょ。

田中律子(女優)

14歳からダイビングの魅力にハマり、たくさんの海を潜ってきたという田中さん。しかし、沖縄のサンゴ礁が年々減少しているという悲しい現実を目の当たりにしました。
かけがえのない美しい海を取り戻すため、サンゴの再生に取り組んでいる田中さんに、エコマインドを育み、実践することの大切さについて語っていただきました。


田中律子さん 20歳くらいの頃からです。サンゴが少なくなってきたなあ、と感じ始めたのは。
そして1998年にエルニーニョ現象が起きたとき、サンゴの白化現象を目撃しました。
次の年にも同じポイントに潜りましたが、そのときには真っ白なサンゴすらなくなってしまい、魚の姿もありません。ショックでした。これは何とかしなければいけない。そう思いました。

私はアウトドアが大好きで、自然からたくさんのパワーをもらってきました。いっぱい太陽の光を浴びて海で遊んで楽しかった感動を、11歳になる私の娘の世代だけでなく、その次の世代にも思う存分体験させてあげたい。でも、もう海には入れないとか、もう魚は食べられないとか、そんなことになってしまうのは、100年後といった遠い未来の話ではないのかも知れません。

今やらないと本当に手遅れになってしまう。そんな想いを抱いていたとき、沖縄でサンゴの移植をしている仲間に出会いました。私もお手伝いをしたい。こうしてNPO法人アクアプラネットを立ち上げました。最近では海に潜ったことのない方でも、少しでも役に立てればと私たちのボランティア活動に賛同して、会員になってくださるケースが増えています。とても嬉しいことですね。

サンゴ移植を行う田中さん
沖縄の北谷沖で
サンゴ移植を行う田中さん
沖縄の海は今、日本だけでなく中国や台湾などからも大量の生活・産業廃水や漂流ごみが流れ込み、沿岸部の開発による水質汚染も進んでいます。「誰も見てないし……まっ、いっか」と捨ててしまったり、環境への配慮を欠いた開発をしてしまうと、山や街が汚れ、その汚れが川を通じて海にまで広がっていきます。例えばスチール缶は、家庭で分別して決められた収集日に出したり、街角にある回収ボックスに入れさえすれば、リサイクルされる資源です。リサイクルは省資源につながり、地球温暖化の原因となるCO2排出を少なくすることができます。資源をポイ捨てするなんて、もったいないし、カッコ悪いですよね。

「まっ、いっか」を一人ひとりがやめるように心がければ、ポイ捨てされたプラスティックなどの漂流ごみはなくなっていきます。できることから始めることが大切なんだと思います。

サンゴ礁は海洋生物の棲み家としても、酸素の供給源としても、熱帯雨林と同じような働きをして地球温暖化を防いでくれます。100年後の子どもたちが安心して遊べる美しい海を残していくために、人と海が共存共生していけるといいですね。
: PROFILE :
1971年東京都生まれ。88年歌手デビュー後、89年フジテレビ系連続ドラマ「愛しあってるかい!」への出演をきっかけに、ドラマやバラエティー番組、CMなど多数出演。2006年サンゴ礁の再生活動を行うNPO法人アクアプラネットを設立、09年理事長に就く。同法人での活動が評価され、09〜10年度内閣府沖縄振興審議会委員に任命された。
◇NPO法人アクアプラネット:http://www.aqua-planet.org
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