田中律子(女優)

14歳からダイビングの魅力にハマり、たくさんの海を潜ってきたという田中さん。しかし、沖縄のサンゴ礁が年々減少しているという悲しい現実を目の当たりにしました。
かけがえのない美しい海を取り戻すため、サンゴの再生に取り組んでいる田中さんに、エコマインドを育み、実践することの大切さについて語っていただきました。

20歳くらいの頃からです。サンゴが少なくなってきたなあ、と感じ始めたのは。そして1998年にエルニーニョ現象が起きたとき、サンゴの白化現象を目撃しました。

次の年にも同じポイントに潜りましたが、そのときには真っ白なサンゴすらなくなってしまい、魚の姿もありません。ショックでした。これは何とかしなければいけない。そう思いました。

私はアウトドアが大好きで、自然からたくさんのパワーをもらってきました。いっぱい太陽の光を浴びて海で遊んで楽しかった感動を、11歳になる私の娘の世代だけでなく、その次の世代にも思う存分体験させてあげたい。でも、もう海には入れないとか、もう魚は食べられないとか、そんなことになってしまうのは、100年後といった遠い未来の話ではないのかも知れません。

今やらないと本当に手遅れになってしまう。そんな想いを抱いていたとき、沖縄でサンゴの移植をしている仲間に出会いました。私もお手伝いをしたい。こうしてNPO法人アクアプラネットを立ち上げました。最近では海に潜ったことのない方でも、少しでも役に立てればと私たちのボランティア活動に賛同して、会員になってくださるケースが増えています。とても嬉しいことですね。

沖縄の海は今、日本だけでなく中国や台湾などからも大量の生活・産業廃水や漂流ごみが流れ込み、沿岸部の開発による水質汚染も進んでいます。「誰も見てないし……まっ、いっか」と捨ててしまったり、環境への配慮を欠いた開発をしてしまうと、山や街が汚れ、その汚れが川を通じて海にまで広がっていきます。例えばスチール缶は、家庭で分別して決められた収集日に出したり、街角にある回収ボックスに入れさえすれば、リサイクルされる資源です。リサイクルは省資源につながり、地球温暖化の原因となるCO2排出を少なくすることができます。資源をポイ捨てするなんて、もったいないし、カッコ悪いですよね。

「まっ、いっか」を一人ひとりがやめるように心がければ、ポイ捨てされたプラスティックなどの漂流ごみはなくなっていきます。できることから始めることが大切なんだと思います。

サンゴ礁は海洋生物の棲み家としても、酸素の供給源としても、熱帯雨林と同じような働きをして地球温暖化を防いでくれます。100年後の子どもたちが安心して遊べる美しい海を残していくために、人と海が共存共生していけるといいですね。