榊原郁恵(タレント)

環境省の「我が家の環境大臣」、神奈川県厚木市の「あつぎエコ特別大使」を務めるなど、エコや環境に関心を持ち多方面で活動されている、榊原郁恵さん。 中学生と大学生の二人の男の子の母親として、主婦として、ご家庭での奮闘ぶりとその想いについて語っていただきました。

我が家でも子どもたちが、自動販売機やコンビニエンスストアで缶やペットボトルのジュースを買ってきては、飲み終わったあき容器を台所のごみ箱に放り込んでいきます。でもあき容器は水洗いして、つぶして、資源ごみの日に出さなければリサイクルされることなく、ごみになってしまいます。私があき容器をつぶしていたら、ある日、主人が家庭用圧縮機を買ってきてくれました。男の人はアイデアグッズには興味があって、そういうところからでも、資源ごみの分別やリサイクルに関心を持ってくれるとうれしいものです。ただし資源ごみは何曜日で、どのように分別して出さなければならないかという身近な情報をキャッチするのは、やっぱり主婦の役割です。家庭では主婦がエコリーダーになって、家族に説明し、理解してもらい、協力してもらう状況をつくっていかなければいけないと思っています。

最近いろいろな方から「我が家ではこんなふうにエコライフしています」と教えていただく機会が多くなりました。そうしたお話を見聞きする中で、贅沢になってしまった自分たちの生活スタイルを見直そうという意識が高まって いることを感じます。

先日、中学生の次男と槍ヶ岳に登り、私はとっても貴重な経験をしました。山小屋では歯ブラシは歯磨き粉を使ってはいけないし、お風呂もないし、決まった時間に消灯になります。トイレはオガ屑で用を分解して自然にかえし、使用済みの紙は焼却処理されています。水の大切さや、ごみを少なくするための知恵に感動しました。

山での体験が子どもにも身に付いたと思い、すごくうれしかったのですが、下山して数日後にはもう水を出しっ放しにしています。がっかりしました。私は物が大事という時代に生まれ育っているので、またその生活に戻っていけます。でも物が溢れているのが当たり前、物を捨てるのも当たり前という環境で生まれ育った子どもたちには、見せてあげたり、説明してあげたり、いつも目をかけてあげないとダメだとつくづく思いました。

「うるさいなあ」と煙たがられても、子どもが大人になり自立したとき、環境に配慮したやさしい行動を心がけて生活するエコライフが身に付いているよう、私たち親世代には教え伝えていく責任と義務があります。エコマインドを受け継いだ平成生まれの子ども世代が、その時代に合った改善策を考え、努力していけるようにしてあげたいと思っています。

子どもがまだ幼稚園に通っているとき、図書室から『バーバパパのはこぶね』という絵本を借りてきました。この絵本はまさに現代の環境問題がテーマになっていて、今でも心に残っています。地球上が便利な生活スタイルになる一方で空気や水が汚れ、動物たちが苦しみ始めます。そこでバーバパパたちが、動物たちを助けるため、ロケットの箱船をつくって宇宙へ避難させ、その間みんなで協力して地球を緑豊かな住みよい環境に変えていくというお話です。

今からでは遅いということは決してありません。気づいたときに、みんなで協力し生活スタイルを改善していきましょう。