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「STEEL CAN AGE」Vol.30 大林 素子

Vol.30 大林 素子号
2013年8月発行

一〇〇年後の地球が幸せであるように。

JOC環境アンバサダー、環境省チャレンジ25キャンペーン応援団、まるごとごみ拾い副実行委員長を務めるなど、環境保全のメッセンジャーとしても活動されている大林素子さん。スポーツと地球環境のかかわりなどについてお話をうかがいました。

大林 素子(スポーツキャスター)

加山 雄三さん

最近は、いろいろなイベントで環境に配慮することが一般的になってきましたが、中でもスポーツの分野は早くから取り組んできたと思います。その理由は、アスリートたちは、地球環境を守らなければスポーツができなくなるという強い危機感を持っているからです。

例えば、温暖化で海面が上昇すればビーチバレーのできる海岸が減ってしまいますし、雪が減り、氷が張らなければ、ウィンタースポーツのできる場所も減ってしまいます。これは決して将来的なことではなく、温暖化による気温上昇で、野外での練習時間を短縮せざるを得ない状況も出ていますし、北京オリンピックでは、喘息の持病があるエチオピアのマラソン選手が大気汚染の影響を理由に欠場しました。一生に一度かもしれないチャンスに出場できない現実。スポーツを生活の基盤としている私たちにとって、スポーツができる環境が減り、スポーツ人口が減ることは、生きる場所がなくなるという思いがあります。

ごみの分別、空調や電気をつける時間の制限、ごみを出さない応援グッズの開発など、さまざまな環境への取り組みを競技場や練習場で行ってきました。また、試合会場やイベントでは、競技ごとに水泳会場なら水泳選手が、サッカー場ならサッカー選手が、環境保全を伝えるポスターの前で子どもたちと写真を撮ったり、一緒にごみを分別するなどして、環境の大切さを伝えています。子どもたちも、憧れの北島康介選手に「電気や水を節約しよう!」と言われれば、意識もモチベーションも上がりますよね。スポーツ観戦のついででも、子どもたちが環境を守るきっかけになってほしいと思っています。

スチール缶は、アルミ缶とはリサイクルの工程が違うんですね。スチールはリサイクルされると再び鉄に戻ってあらゆる鉄製品になるそうですし、そういうことをもっと消費者に発信してほしいと思います。例えば私は、ペットボトルのキャップがペットボトルと一緒にリサイクルができないことや、キャップの収集場所があることを知って、キャップを集めるようになりました。「知ること」「行動すること」は環境意識を高めますし、スチール缶とアルミ缶も分別収集できたらいいのにと感じます。

今の私たちの豊かな生活は先人たちのおかげです。舞台のお仕事で戦時中に特攻隊のお世話をし続けた「特攻の母」と呼ばれる鳥濱トメさんを演じさせていただくようになって、その思いが強くなりました。「百年後の日本が幸せでありますように」との思いで命を賭けて飛び立っていった特攻隊員の方々に「私たちは今、幸せです」と胸を張って感謝したいと思いますし、私たちも今できることを精一杯がんばって、次の世代が幸せに暮らせる環境をつくり、残していかなければと思います。

: PROFILE :
東京都生まれ。86年日立入社、88年ソウル五輪、92年バルセロナ五輪に出場。95年にイタリアセリエA・アンコーナに所属、日本人初のプロ選手となる。帰国後、東洋紡オーキスに所属、96年アトランタ五輪出場後、97年に引退。現在、日本スポーツマスターズ委員会シンボルメンバー、JOC環境アンバサダー、環境省チャレンジ25キャンペーン応援団、JVA(日本バレーボール協会)テクニカル委員、観光庁スポーツ観光マイスター、まるごとごみ拾い副実行委員長としても活躍中。

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