リサイクル率の高さ
なぜスチール缶はリサイクル率が高いのか?
(1)消費者の分別排出の協力があるから!
(2)自治体の分別収集システムが普及しているから!
2023年度、分別収集は全国の99.6%の区市で実施されています。
その中でスチール缶を分別の対象にしている区市は97.7%と高い割合を示しています。
このように各自治体で「家庭ごみとして分別して出せば簡単にリサイクルされる」分別回収システム(分別収集・資源化処理)の普及があるためにスチール缶は高いリサイクル率を保持できるのです。
分別収集を実施している自治体の割合
2023年度スチール缶の資源化に関するアンケート実施状況
当協会では、自治体の分別回収への取り組みの現状を把握するために、スチール缶の資源化の収集方法(分別収集、集団回収、店頭回収)、資源化施設、散乱ごみの現状等についてのアンケート調査を行っています。
- 調査対象期間
- :2023年4月~2024年3月
- 実施時期
- :5~7月
- 対象
- :全国の市及び東京23区(計815区市)
- 回答自治体数
- :697区市
- 回収率
- :85.5%
- 人口カバー率
- :総人口の85.0%
注・総人口は総務省統計局「2023年度10月1日現在推定人口」1億2,435万2千人
(3)スクラップの受け皿(鉄鋼メーカー)の体制が整っているから!
スチール缶のスクラップは、全国の製鉄工場でいろいろな鉄製品に再生されています。
(4)さらに次の理由が挙げられます。
2023年の世界の粗鋼生産量は前年比0.1%増の約18億9,203万6千トンとなりました。ロシア・ウクライナ戦争の継続、中東情勢の悪化など世界経済の不透明さが続く中、鋼材需要は伸び悩みを見せ、世界粗鋼生産量は前年実績から微増にとどまりました。しかし、過去最高だった2021年(約19億6,243万9千トン)に次ぐ高い生産水準を維持しています。スチール缶スクラップは高品質で有用な製鋼原料として、引き続き高い評価を得ています。
住民の協力による分別排出の徹底、自治体や事業系の分別収集システムの完備、資源化センターやスクラップ加工業者の選別・加工精度の向上などにより、スチール缶スクラップの品質は年々向上しています。
缶スクラップの一部がシュレッダー処理されて、缶スクラップ以外の規格として流通したことにより、平成20年度からシュレッダー処理された量の一部を把握しています。