リサイクル率の高さ
なぜスチール缶はリサイクル率が高いのか?
(1)消費者の分別排出の協力があるから!

(2)自治体の分別収集システムが普及しているから!
2024年度、分別収集は全国の99.4%の区市で実施されています。
その中でスチール缶を分別の対象にしている区市は97.7%と高い割合を示しています。
このように各自治体で「家庭ごみとして分別して出せば簡単にリサイクルされる」分別回収システム(分別収集・資源化処理)の普及があるためにスチール缶は高いリサイクル率を保持できるのです。
分別収集を実施している自治体の割合

2024年度スチール缶の資源化に関するアンケート実施状況
当協会では、自治体の分別回収への取り組みの現状を把握するために、スチール缶の資源化の収集方法(分別収集、集団回収、店頭回収)、資源化施設、散乱ごみの現状等についてのアンケート調査を行っています。
- 調査対象期間
- :2024年4月~2025年3月
- 実施時期
- :5~7月
- 対象
- :全国の市及び東京23区(計815区市)
- 回答自治体数
- :708区市
- 回収率
- :86.9%
- 人口カバー率
- :総人口の85.6%
注・総人口は総務省統計局「2024年度10月1日現在推定人口」1億2,380万2千人
(3)スクラップの受け皿(鉄鋼メーカー)の体制が整っているから!
スチール缶のスクラップは、全国の製鉄工場でいろいろな鉄製品に再生されています。
(4)さらに次の理由が挙げられます。
2024年の世界の粗鋼生産量は前年比1.0%減の約18億8,458万3千トン(速報)となりました。ロシア・ウクライナ、中東情勢など世界経済は引き続き不透明さがあり、中国経済の減速などもあって、鋼材需要は伸び悩み、世界粗鋼生産量は2020年以来の低水準となりました。しかし、インドなど生産好調な国もあり、2018年から7年連続で18億トン超の高い生産水準を維持しています。
住民の協力による分別排出の徹底、自冶体や事業系の分別収集システムの完備、資源化センターやスクラップ加工業者の選別・加工精度の向上などにより、スチール缶スクラップの品質は年々向上しています。スチール缶スクラップは高品質で有用な製鋼原料として、引き続き高い評価を得ています。
缶スクラップの一部がシュレッダー処理されて、缶スクラップ以外の規格として流通したことにより、2008年度からシュレッダー処理された量の一部を把握しています。